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タイマグラばあちゃん観てきました

この記事の投稿者: ふるさと情報館・本部スタッフ

2007年2月17日

17日、高根町で映画「タイマグラばあちゃん」の上映会がありました。

400席がほぼ満席。
ふるさと倶楽部の人たちのお顔もたくさん。

2月号のふるさと発でもご紹介していますが、この映画はタイマグラと呼ばれる山奥で向田マサヨさんら夫婦とそのお隣に住む移住者の家族の15年間を追ったドキュメンタリー作品。
岩手県早池峰産のふもとの水道もなく、電気もつい最近までなかったタイマグラで味噌や豆腐を作りながら自給自足する生活。その生活ぶりをNHK出身の澄川嘉彦監督が淡々と描きます。

余分な説明いっさいなし。でも細かい動作のひとつひとつや川の力強いせせらぎの音や吹き荒れる冬の西風の音にばあちゃんの日常が丁寧に描かれているのです。
消費生活に慣れている私たちからみれば信じられないほどプリミティブな暮らし。でもそのギャップを感じることなく、ただばあちゃんのひととなりと早池峰山の雄大な自然の魅力が自然に伝わってくるのです。

もうひとつ、ばあちゃんの暮らしと私たちの暮らしのギャップを心情的にうめてくれる重要な役割を担う登場人物が居ます。

ばあちゃんのお隣に移住してきた奥畑さん。大阪から移住してきたひげもじゃの青年はしばらくして結婚し、子どもがうまれ、タイマグラの人になっていきます。べたべたするわけでない彼らの付き合い方は、ごく自然に私たちにも共感できるものになっているのです。
74才でばあちゃんはなくなります。

なくなった旨のナレーションのあとは奥畑さん家族がばあちゃんのつくりかたを踏襲した味噌を総出で作り始めます。

奥畑さんはまさに私と同年代。
親から子、孫世代へ続くという希望を持たせるこの構成は観客をほっとさせてくれました。