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栃木県◆那須町/コンニャク作りと醤油絞り【那須高久の里山日記リターンズ】

この記事の投稿者: ふるさと情報館・那須店/高久 タケ子

2019年1月15日

11月10日 コンニャク作りイベント(33名参加)

昨日雨が降っていたので、とっても心配でしたが晴れるという天気予報を信じて、準備をしながら夜明けを待ちました。朝のうちは14℃の曇天でしたが、次第に晴天になり、日差しが暑く感じられるイベント日和になりました。

集合時間になると「お久しぶり~!」と口々に挨拶をして、近況を語り合いながら作業を始めます。いつもの様にコンニャク芋を洗い、細かく刻んでミキサーにかけるのですが、ミキサーにスイッチを入れようとした人に「待って?」と近くにいた人から声が掛かりました。

そして「水が入ってないよ~!」

と言われるとドキッ!とした様子で「1年前のことはすっかり忘れたよ~!」と大笑いです。

その後鍋に移し、焦げ付かない様にかき混ぜながら煮て、ねっとりと粘りが出てきたら火を止め鍋を下します。その中に凝固剤を溶かした水を入れ、一気にかき混ぜ良く練り合わせてそれを箱に移し、平にならし冷まします。

次に等分に切り分けるのですが、その時に切り方を聞かれたので「4×8で32個に切ると市販サイズのコンニャクになるよ」と言ったのですが、ゆがいているコンニャクを見るとルービックキューブのように四角です。私の頭の中にあるいつものコンニャクではなく初めて見るタイプのコンニャクに「えっ!」と思い、話を聞くと、長方形の箱の横4×たて8=32個を横8×たて4=32個に切り分けたらしい。どうでも良い事ですが、言葉で伝えるって難しいな~と思いました。

最後の作業となるコンニャクゆがきの順番待ちをしている人達に「そろそろうどんが茹であがるよ~!」と声が掛かると、お椀とお箸を持った人達がズラーリと並んでいます。人影も疎らな村に謎の行列?なんて言われそうですが、行列の先にはうどんを茹でている釜があり、そこから引き上げられたうどんをお椀に入れ、その上に薬味をのせ、搾りたての生醤油をかけて食べているのです。

ズルズル~とうどんを啜る音や「うま~い!」「最高だよ~!」の声がいつもは静かな村里に響いている。その後テーブルに並んだ昼食の田舎膳を食べ始めると、釜の中からお焦げご飯を見つけた人が、それに生醤油をかけて「おいし~い!」「別腹よ」と食べていました。


いつもの田舎料理に炭火焼きの魚と素朴な食卓ですが「こういうのが御馳走なのよ~」と言われると、何となく恥ずかしく思いますが、嬉しくなります。参加された皆さん、とっても上手なコンニャクを作られそれぞれお持ち帰りしました。お疲れ様でした。

醤油絞り

思えば一昨年春のこと。待てど暮らせど醤油作りの師匠、つくば市の沼屋さんが醤油の仕込みに使う大豆と小麦を引き取りに来ない。しばらくして連絡があり、家業(醤油作り)を息子さんに渡したのですっかり忘れたとのこと。そして、今年は仕込みが終わったので、今回分は完成したものをイベントの時持って行くということで、昨日届きました。

我が家の桶に移し替えるのを眺めていると、とっても良く発酵していてトロトロと輝いてみえます。私が手入れしたもろみを思うと、ボテボテと固くて「醤油もろみを育てています」なんて恥ずかしくて言えなくなり、本物を目の当たりにして、自分がどれだけ手抜きしていたか思い知りました。70才半ばの沼屋さんが今年の夏は猛暑のため、醤油もろみの管理方法の微妙な調整に今までで一番苦労したと語っていました。今までは撹拌して大好きな酸素を入れてやればよいと思っていたが、そんな単純ではなく奥が深い事を知りました。


絞り袋にもろみを入れると、すぐに袋から醤油が滲みだし圧力を加えなくても、舟口から滴が落ちます。その後軽く圧力を加えると、もろみが柔らかいので、一晩の間にいっぱい溜まっていました。沼屋さんが「いつもより沢山でるよ」と言っていたので、参加された皆さんにも大盤振る舞いすることに…。と言ってもお醤油なので飲むわけにいかず、適当な容器がないので、飲み終えた小さなお茶のペットボトル(200cc)に生醤油一合を入れ、一家に一本おみやげと一緒に持ち帰っていただきました。

「最後の一滴がうまいんだよ~」という師匠の言葉に、その瞬間を待ってもいまだにピッタンポットンと音がする。この音が聞こえなくなるまで、気長に絞り待つことにしました。 (那須店 高久 タケ子)

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